緑内障の診療では、毎回眼圧検査が行われます。
「なぜ毎回測るの?」「測るたびに数値が違う…」といった疑問を持つ方もいるかもしれません。
この記事では、眼圧検査の基本について、患者さんの立場で分かりやすく解説します。
眼圧検査の方法
① ノンコンタクト眼圧計(空気式)
風を吹きかけて測定する方法です。
多くのクリニックで使われており、短時間で測定できるのが特徴です。
ピュッと風が当たるやつ
「ピュッ」という音とともに眼に風が当たる、あの検査です。麻酔が不要で、痛みはありません。
② ゴールドマン眼圧計(接触式)
細隙灯顕微鏡(スリットランプ)に取り付けて使う、眼に直接触れて測定する方法です。
点眼麻酔をしてから測定します。
より正確な測定が可能で、大学病院や専門病院で使われることが多いです。
③ その他の方法
- リバウンド式(iCare など): ペン型の測定器で、簡便に測定可能
- Tono-Pen: 携帯型の接触式眼圧計
眼圧の正常値
一般的には、10〜21 mmHgが正常範囲とされています。
ただし、緑内障の診療では「正常範囲内だから安心」とは限りません。
詳しくは → 眼圧の正常値
眼圧は変動します
眼圧は、以下の要因で変動します。
① 時刻
多くの人は、朝に高く、夜に低い傾向があります。
② 姿勢
寝ている時や頭を下げた姿勢では、眼圧が上がることがあります。
③ 呼吸・まばたき
測定中に息を止めたり、強くまばたきすると、眼圧が高く出ることがあります。
④ 測定誤差
測定機器や測定者によって、多少の誤差が生じます。
数値のばらつきは正常
同じ日でも、測定するたびに1〜3 mmHg程度のばらつきは珍しくありません。大きく変動していなければ、過度に心配する必要はありません。
なぜ毎回測るのか?
緑内障の治療目標は、眼圧を下げることです。
- 点眼薬が効いているか
- 眼圧が目標値に達しているか
- 眼圧が安定しているか
これらを確認するため、毎回の診察で眼圧を測定します。
まとめ
- 眼圧検査には、空気式(ノンコンタクト)と接触式(ゴールドマン)がある
- 正常値は10〜21 mmHg
- 眼圧は時刻や姿勢で変動する
- 毎回測ることで、治療効果を確認している
眼圧測定で気になることがあれば、遠慮せず主治医に質問してみてください。
医療免責事項
本サイトは、緑内障についての一般的な情報を分かりやすくお伝えすることを目的としたものです。
記載されている内容は、個々の患者さんの診断や治療方針を示すものではありません。 実際の診療においては、年齢、病型、進行速度、併存疾患などを踏まえ、主治医が総合的に判断します。
本サイトの内容をもとに治療の変更や自己判断を行わず、必ず主治医と相談のうえでご対応ください。
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