「点眼がうまく眼に入らない…」 「正しいやり方が分からない」
緑内障の治療では、毎日の点眼がとても重要です。
この記事では、点眼の基本手技と、効果を最大限に引き出すコツを分かりやすく解説します。
基本的な点眼手技
① 手を洗う
点眼の前に、必ず手を洗ってください。
② 下まぶたを軽く引く
鏡を見ながら、利き手でない方の手で下まぶたを軽く引き下げます。
あっかんべーの形
「あっかんべー」をするような形で、下まぶたと眼球の間にスペースを作ります。
③ 点眼する
利き手で点眼ボトルを持ち、ボトルの先が眼やまぶたに触れないように注意しながら、1滴落とします。
上を向いて点眼すると、やりやすくなります。
④ 目を閉じて1〜2分待つ
点眼後、目を閉じて1〜2分間そのままにします。
この間、目頭(涙嚢部)を軽く押さえると、薬液が鼻や喉に流れにくくなり、効果が高まります。
強くまばたきしない
点眼直後に強くまばたきすると、薬液が眼から押し出されてしまいます。目を閉じた状態で、そっとしておきましょう。
よくある失敗と対策
❌ ボトルの先が眼に触れてしまう
対策: 鏡を見ながら、ボトルと眼の距離を確保する。難しい場合は、仰向けに寝て点眼するのも一つの方法です。
❌ 点眼が頬や鼻に流れてしまう
対策: 下まぶたを引いて、眼とまぶたの間にスペースを作る。点眼後は目を閉じて、薬液を眼に留める。
❌ 何滴も出してしまう
対策: 点眼は1回1滴で十分です。「入っていないかも」と思っても、追加しないでください。
❌ 点眼後すぐにまばたきしてしまう
対策: 点眼後は1〜2分、目を閉じた状態でじっとしている。
複数の点眼を使う場合
複数の点眼薬を使っている場合、5分以上間隔を空けて点眼してください。
すぐに次の点眼をすると、先に入れた薬が流れ出てしまいます。
点眼が難しい場合
手が震える
- 小指や手首を顔に軽く当てて、手を固定する
- 仰向けに寝て点眼する
視力が低下している
- 家族に点眼を手伝ってもらう
- 点眼補助具(点眼器)を使う
点眼補助具は、薬局で購入できることがあります。主治医や薬剤師に相談してみてください。
まとめ
- 下まぶたを引いて、1滴落とす
- ボトルの先は眼に触れないように
- 点眼後は1〜2分、目を閉じる
- 複数の点眼は5分以上間隔を空ける
正しい点眼手技を身につけることで、治療効果を最大限に引き出せます。
不安な点があれば、診察時に主治医に実際に見せてもらうのも良い方法です。
医療免責事項
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